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《MUMEI》 びーだま「ほら」 “ほんとにいいの‥？” 「ぁぁ」 “──どうやって開けるの？” 「ぁ──ちょっと待ってな」 包装を破いて、 中身をハナの手に乗せてやる。 “──お兄ちゃんいらないの？ ほんとに──” 「ぁぁ、俺あんまり甘い物食べな‥、？」 “びーだまみたい” 「びーだま？」 “きれい──” 手のひらの上で転がししながら、 ハナは目を輝かせている。 “──ありがとう、お兄ちゃん” 屈託のない、 笑顔。 幸せそうな、 笑顔だった。 前へ |次へ |
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