《MUMEI》 朝のmorning call、私が通うこのキリスト系の女子学園は高校からそのまま進級出来る便利なコース。学年が変わって間もなく、向こうから友達になってきた女の子が美羽。ワルイ感じではないけど、ちょっと調子のいい女の子とゆうのが第一印象かな。 多分、私が友達をほしいと思わないタイプだから、なんとなく一匹狼的な秘密を感じて傍に居るのだろう。 まあ軽く居るだけには害は無いかな。 プリクラ撮ってツーショットすることはあっても、一緒のお風呂にだけは入らないみたいな。 乗りがいいから腕を組んだり肩にもたれ掛かってくる。色々聞かれるから最初は無視し続けてたけど、最近はある程度のことは話してみることにした。 流石に、あまりずっと付きまとって来ると、ちょっとだけウザイと思うこともあるけど… 「ルナの髪の毛、煙草の香りがなまめかしくてダウナーな気分になれるー」 とか。もしかして究極のファザコン?それとも見た目とは違って危険な分子を持ってるヤツとか。いきなり起こされてムカついてたハズなのになんだか笑えてくる。 今日は確か午後だけのはず。鳴るはずのミッキーとミニーの目覚まし時計をとめて少し早めのモーニングシャワー。 救急箱に包帯と消毒液を用意して、とにかく早くドロリとした血液と染みついた香りを洗い流してしまいたい。夕べ起きた出来事など何でもないって思えるように、熱いシャワーと共にすべて洗い流すのよ。 濡れた髪をタオルで巻き上げてピンでとめる。滴り落ちる滴はバスロープに巻いて、冷蔵庫のミルクを一気に飲み干した。 フローリングの床が透けて見えるほど、透明感のある厚い硝子をはめ込まれた猫足テーブル。その上にはメンソールシガレットに十字架を象ったジッポライター。毎朝のお祈りにはシルバーにピンクトパーズのロザリオ。キリスト系の学生だから、いちお祈りなるものを捧げる。でも今朝はもう一つテーブルに置いてある物があった。 そういえばこれどこで?まあ、いいか。 前へ |次へ |
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