《MUMEI》

大人に成り立てのベビーフェイス、表情のない顔に透き通る白い肌には、淫らな行為をすべて儀式に思わせてしまう魔法のようなものがあった。ぼくの位置からその表情はとってもよく見えてー最初の興奮とはまったく違う、欲とかそうゆう感覚ではない不思議な感覚が、ぼくの中で生まれ息ずいていた。やがて男は果て勝手に寝入ってしまう。
 でもこれで終わりではなかった。ここからが本番だった。
寝てる男の耳元で天女が何かを囁いた。ぼくの位置からはよく聞こえない。そして半分寝ようとしてる男の両手を手持ちのエナメルバックから出したファー付きの手錠で後ろ手に施錠した。まだ男は半分ボケてる状態だ。
 そして今度は両足。ファーとは違ってかなり丈夫そうな紐で何度も頑丈に巻いてベットの端に末端を括り付けた。何やってんだ?と
思いながらも伏せたままの男。

 十代の女の子が考えることなんて、まったく思い付かない。まあ、ぼくも同じようなモノだけど…

 再び女は少し大きいと思える位のエナメルバックからショッキングピンクのヒールを取り出した。裸体には何も身に付けないで素足をピンヒールに滑り込ませた。

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