《MUMEI》

二週間ほど続いただろうか。これまでとは違う規則的なリズムに、ぼくはかなり満足していた。

 でも、おかしい。今日はルナがいない…

 人間とゆう物体がいっぱい行き交ってる渋谷の街中、夕方から夜は特に人が流れてゆく時刻。斑が一点になることは有り得ない。

 もしかしてぼくから離れたくて場所を変えたのかな?隠れるようなことは多分しないと思う。

 しばらくひとところに居ては探し、また移動しては見回して探し続けてみた。
 ぼくは視力がいい方だ。いくら金髪に巻き髪が多くても、服装が思いっきり変わっていても彼女を見間違うハズはない。
 それに、色白に漆黒の世界観、闇を支配する瞳を持つ天女のような容姿をした要素を持った女の子なんてーそう居るものではない。それとも、もしかして時間をズラしてもう誰かとホテルに…
 一瞬呆然と立ち尽くし、再び気を取り直して考えてみた。ぼくはほとんど家でお昼を食べてからこの場所に来るパターンを繰り返している。今日は特に家にある食べ物はあまりなく一人分だけJUJUに上げてしまったから、ぼくはいつもより早く出てコンビニで買って食べながら此処まで来た。だから十分時間的には早いはず。それなのに見つけられないなんてことはやっぱりおかしい。

 秋にさしかかったとはいえ昼間からこの暑さだ、気分でも悪くて寝てるのだろうか?たむろしてる変なヤツとかにつかまったりしてないよなー
 ここ最近の生活サイクルにに慣れてしまってた琥珀はルナのことがもう人事ではなく、不安で仕方がなかった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫