《MUMEI》 琥珀は事故以来、ずっと孤独だった。生まれたことへの嫌悪感、この世に対する怒り、家族とゆう意味のない仮想現実。見て見ぬ振りをする人間の愚かさ。お互いを品定めすることで自分の価値を計ることしか出来ないゴミの人種。ぼくは自分自身さえをも抹殺してしまいたい!とゆう感情を押し殺すのに必死だった日々。 でも今はもう違う。ぼくにはヴェールで包み込んでくれる天使に見守られて、いつしかルナとゆう真っ暗な闇に凛と浮かび上がる月の雫から創られた天女を見つけ出した。 もう絶対に逃げ出したくない! ぼくの気になる気持ちはバロメーターを上回ってオーバーヒートしていた。 そういえば、携帯に付けていた黒いラメ人形がない!どこで落としてしまったのだろう?まったく記憶がない。ちょっと前に手に入れたばかりなのに。 JUJUとの洗礼な儀式のあとに記念品として同封されていた十二センチほどの黒兎の小さな神の守護人形。ブルーの瞳の黒兎はぼくの携帯に、ピンクの瞳の黒兎はぼくが革ヒモで手創りのネックレスにして彼女の首にかけて上げた。JUJUは毎日お守りとしてラメの黒兎と仲良くしてる。 それなのにぼくは… パワーストーンなどで作られた紐ブレスレットの場合、切れると何かひとつ願いが叶うとゆう。でもこの場合は違う、なんだかイヤな予感がする。 前へ |次へ |
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