《MUMEI》

「それでーどうして君が持ってるの?当たったのかな?」

 言い終わらないうちに首を横に振っていた。

「残念ながら当たらなかった。あたし運がないのかなあ。根気もないから、すぐに当たらないと苛々しちゃうし」

 下を向いたときのしおらしい姿だけは妙に大人っぽかった。

「じゃあ、どうして持ってるかって気になるでしょう?」

 このくるくる変わる表情はいったい何なんだ?悪戯っぽいしぐさに、ちょっと飽きて来たのかもしれない。そこら辺の男の子たちはほっとかないタイプだろうけど。まあ、ぼくには関係ないね。

「この前ルナが持ってたのよ!驚いたわあ〜だって彼女って、こうゆうのに興味がある感じに見えないでしょ?まさかと思ったけど、可愛いって言ったら一瞬ためらったみたいだったけどー拾った物だからってすぐにくれたわ。でも、あなたからのプレゼントだったのね」

 ちょっと残念そう顔をしてー

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