《MUMEI》
ルナ
ここ数日間の私の行動は、もうムチャクチャだった。とにかく逢ったばかりの琥珀とゆう男の子の存在を、なかったことにしてしまいたかった。いや、ホントは今までとちがう彼の行動にとまどって、それを対処する余裕が無くなって気が狂いそうになってしまっていたのを押さえ切れなかったかもしれない。
 とにかく、私のことは私自身にしか解らないし、誰にも変えることが出来ないのだから。たとえ信じられない行動を起こしたとしても、他人事のようにほって置いてほしかった。自分自身の心底にズレを生じると、私は耐え切れなくなってしまう。夜までに儀式を行わないと私はおかしくなってしまうのだから。
 決してわがままでもお嬢様でいたい訳でもない。あまりにも汚れたこの世に生まれてしまった神への報い、許せない感情の塊をどこかに吐き出さなくてはいられないだけ。コレが叶わなくなってしまったら、いったい私はどうなってしまうのだろう。

 いっそ最初から、なかったことにしてくれたらイーのに…

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