《MUMEI》

連中がたむろする部屋でガンジャを吸いもうろうと神経を侵してゆく。部屋にいる男なら誰でもよかった、何人もの男とセックスをしては煙に酔い再び乱交を繰り返した。もうどうでもよかった。どうにでもなれと思った…

 そういえば確か施設を出る少し前、一番荒れてた時期にこの裏通りにある穴蔵を見つけてーそれからココは私の汚れの吐き捨て場となっていったような気がする。
 施設でのイジメのこと、何も知らなかった園長が見るにみかねた揚げ句、結局事故で死に追いやった両親と同じように子供の愛し方を間違えた里親に引き取られることになったけど。いいんだこれで、これが私なんだ。夢とか愛とか純粋とかこの世には有り得ない!
 この世界に存在してしまった人間は、硝子張りの中で一生外の世界を知ることもなく生き長らえるか、そこら中のゴミと同じく鉛(なまり)のように真っ暗な深い海の底で沈んで声も出せないまま空を見上げることしか出来ないのだから。私は前者はゴメンだ。
 Tシャツ裾が捲られルナ、柔らかな乳房が誰かの手の中で侵されている。途中まで脱がされたパンティーはズリ落ちた状態で男の上に股がっていた。後ろから胸を掴まれたかと思うと、ヒョイと持ち上げられバックから押し込まれる。何をされても感じることはない。今はただ無心に泥の中に体を沈めていたいだけ。
 それにしてもこんなことばっかりしてるヤツら、イッタイ何が楽しいんだろう?何が気持ちいいんだろう?おまえらも死んだほうがましだね。いや、死ぬのすらもったいない。
私もだけど…

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫