《MUMEI》

私の部屋って、こんなに遠かったっけ?

 頭を抱えるようにして特注の鍵で思い扉をギシリとこじ開け倒れ込むように部屋に入った。
 照明を付けない殺風景で漠然とした空間。青く緩やかなカーブを描いた光の融合は記憶に絡みついて苦しみと哀しみたちを、物の見事に深紅の洋館へと誘い込む。

 いつものメタリックブルーとグリーンの鮮やかなお迎えに安心感を取り戻し、私はいつもの儀式行った。


数日後、ルナはまだ部屋でほとんど眠っていた。本当は麻酔もしないで荒く縫ってもらうことを望んだけど、やっぱり医者とゆう者は寄り道は出来ないみたいでーしっかりすっかりリスカの傷口は開かなくなってしまった。今回はどうやらいつもより深く切り過ぎたみたいで、薬の効き目が切れてからの痛みは半端じゃなかった。だから流石に薬を飲むのは止めなかった。

 なんだか惨めな気がする…

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