《MUMEI》

この日はいつもとちがってバケツの水をかけられるとゆうイジメだった。このまま乾かしても臭いが残ってしまう、また何を言われるかわからない。

 シャワーを浴びてから戻ろう。少し遅れるけど。

 仕方なく二階の教室から一階のホールに降りてシャワールームで体を洗い流すことにした。泥のニオイが染み付いた服を、早く脱いで洗い流してしまいたい。ロッカーに置いてあるジャージを持ってルナは足早にシャワールームに入った。何故かここだけはイジメの場所に選ばれなかった。ルナは安心して着てる物を脱ぎ捨て、頭上からいっぱいの雫を全身で受け止めた。

 ああ、気持ちがいい。

 イジメが原因でこうなったとはいえ、この瞬間は何も考えることなく解放感に浸っていた。そしてシャワーを止めてタオルで体を拭きボディーパウダーをつける。ジャージ類はカウンターにまだ置いたままゆっくりと体を乾かす。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫