《MUMEI》

満足して終えたあともアイツは裸体を舐め回して喜んでいた。もうどうでもよくなっていた。生きるとか死ぬとか、そうゆうことさえも考えなくなっていた。

とにかくどうでもよかったし、何でもなかったし。ただ、帰ったらぐっすり眠りたかった。


 茶々丸。

 そうー茶々間太陽。

 施設での出来事以来さすがに様子がおかしいルナに気付いた園長は必死になって里親を探して、一年数ヶ月のちルナは親戚関係のない新しい家に引き取られることになった。


 二度と思い出したくない人間に再び会ってしまった偶然を呪った。公園に行ってしまった自分自身の行為、神など有り得ないと運命を呪った。シャワールームの出来事以来、ルナの体は嫌悪感から解き放たれることはなかった。不快な記憶はずうーっと消えることなく体内の堕液を旋回し、今なお侵食しようとし初めている。

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