《MUMEI》

世間はこんな私のことをどう思ってるかワカラナイ。でも何をどう思われても、いっこうにかまわないと思ってる。
 私をモノとしてしか見ない人間はすべて葬ってやったし、これからも続くだろう。本当の両親の事故も自ら投げ入れた缶によって終わりを遂げた。これからも生き方が変わることはナイ。
 でも引き取ってくれた両親だけはほんの少しだけ違っていた。以前と同じように子供をモノみたいにしか見ないタイプは一緒だったけど、その裏には深く眠る哀しみがひっそりと隠されていた。

 施設の園長が里親を探してくれたあの日からとりあえず結城ーとゆう名字をもらって私はネズミのような生活やイジメから逃れ、ルナとゆう本来の自分を取り戻すことが出来た。
 キリスト系の学校に入ることはどっちでもよかったのだけどー少しだけ大人になった私にとっては、この汚れた世界で牙を剥いた自我を押し殺すことなく身を隠すことの出来る場所は必要だと思って理解し保った。それにけっこう気に入ってる、この名前ー

 結城ルナ

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