《MUMEI》 それにしても、どうしてあんなにムチャをするのだろう?どうしてそこまでして自分を虐めるのだろう?ルナの考えていることがわからない。ぼくの思考範囲を超えてしまっている。ルナの心情がどうしても読み取れない。 琥珀は寝不足の頭を抱えたまま、半分寝てるような寝てないような感覚の中で、自分がどうルナに対して接していいものかをしゃがみ込んだままずうーっと考えていた。 気が付いたときには、目の前のパンもミルクも空っぽになって、トラ猫はさっきまでいた木陰で気持ち良さそうに眠っていた。 それと、もうひとつ大きな問題があった。やっと見つけた白い少女に夢中になってるにも関わらず、ぼくはルナと出会い追いかけることで少女との大切な時間を削ってしまっていた。 いきなり連れて来られて、しかも独りきりにさせられて。きっと凄く寂しかったに違いない。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |