《MUMEI》

自己消滅と共にこの世界を抹消してしまいたい思いが、ゼロにリセットさせる行動をより凶暴にする。ルナの手で創られたタイやインド、スマトラの南アジアを切り取ったこの空間は、見るも無残に変わり果てていった。

 闇に潜む鉛(なまり)にも、偶然光が差し込むことがあるのかもしれないとゆう恐怖にも似た不安感を抱えた心情は、ルナにとって思ったより重過ぎたのかもしれない。
 蜘蛛の糸に捕らわれて逃れられなくなってしまった絶望感。もう抱え切れなくなって次第に涙が溢れ出して来た。

 琥珀との出逢い、そして後悔、それでも逢いたいと思ってしまう気持ちは何?自分自身理解を越えた状況。

 許せない感情、振り絞った慟哭、溢れ出る狂気、自己の消滅、この世の抹消。

 何であんなことしてしまったのだろう…

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