《MUMEI》

琥珀と一緒に過ごした夜の記憶を消し去りたい!後悔でどうにもならない感情を抑えることはかなり難しくて。もしこれが愛情とかゆうモノだとしたら、一番受け入れたくないと思ってた感情を、自ら望んで引き入れてしまったとゆう罪の意識。いっそこのまま気が狂ってしまって私自身を失ってしまったらどんなに楽だろうーとさえ思った。
 愛とか情とかあるから人間は汚れてしまう。洗い流しても消えることは絶対に有り得ない。一生苦しみ続けて生きてゆかなくてはならない、刻印のようなものを押されてしまったことになるのだから。

 琥珀を、受け入れるべきではなかった。

 どうして幼少の頃の話しとか施設で受け続けたイジメのこと、しかもリスカのことまで話してしまったんだろう…

 爪を噛むルナ。

 それでも海の中に眠る苔に覆われてひっそりと眠っている十字架、このことだけは話してはいない。私だけの楽園。私だけの記憶。私だけの世界。

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