《MUMEI》

鬱屈した意識は真っ白く変容してトラッシュ化した鉛(なまり)は深海の底辺で陰と陽でちりばめた溜め息をかき集め、無音な息遣いを硝子の鼓動の中に創り上げてゆく。 とっくに光りを失った闇は眠った月に誘われ鮮紅色に気化し、再び息を覚え初める。覚醒の儀式、流血のセレモニー

もうろうとした意識の中。星空とbluefishに見守られてひっそりと海底に眠る十字架のお墓の幻影、穏やかに眠り続けるその場所へ今すぐにゆくからー

 感情は死をもって消失する。ほんの少し記憶の片隅に残っていた琥珀とゆう文字が、かろうじて掴んだ右手の中にあった。

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