《MUMEI》 これからの展開は自分の手の内にある。JUJUが消えていなくなってしまったこと。弟がこの世を去ってトラ猫と共にーとゆう流れだけは、夢に見たメビウスにもなかった。皮肉なことにさゆりという切り口が、違う方向へと変えることになったのかも知れない。 それでも悪いことだけはは変わらずに続いた。家への帰り道、いつもは通らない裏道でいつも茶々丸の斜め四五度後ろにいた見覚えのある取り巻きのヤツらに囲まれてしまった。茶々丸はさゆりの次に捕らえたルナぼくの手で逃がし、戦いに負けたことをやっぱり認めてはいなかった。こうゆう男は執念と野心だけは人一倍強い。 だけど茶々丸の姿はなくルナを拉致しようとしたときのもう一人の男も見当たらない。多分逃げた手前、グループにいられなくなったのだろうけど。この場にいない茶々丸の方が思ったより大怪我だったのかもしれない。特に最後の鉄で頭を一撃したのはかなり鈍い音がしたから。 そしてこれからが復讐戦のようだ。といっても相手は妙にガキな五人でぼくはたったのひとり。しかも今日はもう力が残ってない。無茶苦茶にやられるだけだろう。 前へ |次へ |
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