《MUMEI》

まさかこの間きたときと同じように、扉が開いてたーなんてことはないだろうなあ。そう思いながら取ってに手をかけてみると、やっぱり開くことはなかった。

でもどうしても諦めたくはなかった。逢いたいとゆう感情だけで突っ走って此処まで来てしまったけど。一度夜を一緒に過ごしたからといって、つきあってるとまでは言えないし、本気でストーカー扱いされちゃうかもしれないけど。
 それでも今日はとにかく逢いたかった。扉を開けて、ルナの顔を確認して安心出来たらそのまま帰ってもかまわない。
 本当は思い切り抱き締めたい気持ちでいっぱいだったし、ルナを支配出来たらどんなに幸せだろうーと思ったけど、闇の世界で独りだけ存在するルナだからこそ、こうやってぼくが愛しく思えるんだとゆうこともよくわかっていた。ぼくの哀しみや心の傷みを拭えるのはルナだけなのだから。もう二度とこんなに他人を愛せることはない。ぼくにとって最初で最後の…

 ルナの手首に一緒に刻みつけた十字架の印はぼくの中で、まだリアルなものとしてしっかりと息付いている。

 ルナ、逢いたい!

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