《MUMEI》

気が付いたらぼくは此処に居た。あのとき見た夢のような漆黒の世界ではなく、真っ白な邪心一滴生まれることのない安楽地。

 どうやらぼくはベットの上に横たわっているらしい。手の届く銀色の四角いテーブルには、ぼくが此処に来る前まで着てた薄汚れてしわになったワイシャツと黒いパンツ。ポケットに入ってた財布や携帯、陰陽のナイフがその上に乗せられていた。
 ただひとつJUJUと誓い合ったブルーの瞳の守り神はもうココには無かった。

 なんとなく肌感はひんやりとして、響き渡る足音だけが暗闇に似た響きを妙にリアルにぼくを引き戻そうとしていた。

 此処は月の破片で創られた秘密の場所なのかもしれない。ルナとゆう宝石に導かれて現在この瞬間ぼくはココにいる。そして次第に繰り返される後悔の連鎖。

 何がいけなかったのだろう?
 
 何が間違っていたのだろう?

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫