《MUMEI》

哀しみを委ねる液体がピンクの宝石の滴となって頬をつたって流れ落ちる。底辺まで堕ちてしまった虚しさは永遠に変わることはない。気力が無いのに思考が勝手に働いてぼくを眠りに付かせてくれない。

 もう疲れてしまった…

 とにかくぐっすり深い眠りに堕ちてしまいたい。

 そしてさっきまで誰も入って来なかった扉が厳かにゆっくりと開かれた。
 
 真っ白な安楽地にぼんやりと浮かび上がる白っぽい影、きゃしゃな体が粋なりぼくの目の前に現れる。
 
 そうだぼくは神から選ばれて天使を授かったんだ。二人だけの神聖な儀式を厳かに行い、少女と血の証を立てた。ぼくだけの白い少女。ぼくだけの可愛い天使。

 もうろうとした状態で、ぼくはソレを愛しいモノだと判断した。

 JUJU、迎えに来てくれたんだね。ゴメンね、また独りにしてしまって…

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