《MUMEI》
千乃
その時。

「行ってはダメ。千乃に触っちゃダメ。あっちへつれて行かれてしまうわ。」

後ろの方から声がした。

千秋は振り向かず、

「どうして!」

と後退りながら言った。どうやら、他の皆には聞こえないようだ。

「貴方には解ってしまう。今もここに眠る、千乃の想いが。だからあっちへ行っちゃいけないの」


「この女の子千乃って言うのか?意味わかん・・・」

とうとう千乃(髪の長い女の子)に捕まってしまったようだ。

千乃が千秋に触れたとたん、目の前が暗くなった。

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