《MUMEI》
珍しい組み合わせ
「…珍しい組み合わせだな」


とりあえず、俺は感想を述べた。


「話があるの」

「というより、確認だ」


不機嫌オーラをまとったままで


『おはよう』と挨拶した志貴と


志貴の携帯を奪って『ぶち破る』発言をした頼は、中に入ってきた。


「どうしたんだ?」


(ただサボっただけじゃ、こんなに怒らないよな)


俺は、二人の前で無意識に正座していた。


「先に着替えてきて」

「栄養補給も終わらせろ」
「はぁ…」

「「早く!」」

「わ、わかったよ」


(なんなんだ、本当に)


いろいろ文句は言いたかったが、俺は結局二人の迫力に負けて、言う通りにした。


志貴と頼は、既に制服で、朝食も食べてきたらしい。


「これでゆっくり話ができるわね」


数分後、身支度を整え、ゼリー飲料を飲み終えた俺を見て、志貴はここに来た目的を話し始めた。


(この組み合わせだから、何となく気付いてたけど…)


それは、奈都に関する事だった。

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