《MUMEI》

「──わぁ、いい匂〜い♪」

「‥蜜、お前は皿出しとけ」

「え〜っ!? ボク届かないよぉ」

「──ったく‥」

「ねぇラン♪ 味見してあげよっか?」

「お前‥食いたいだけだろ」

「違うもんっ、味見だもんっ」

「なッ‥蜜てめッ‥」

「ん〜〜〜〜っ♪」





蜜君は、

口いっぱいにパエリアを頬張ってニッコリ笑った。





「てめぇそれ味見っつーかつまみ食いだろ」

「味見味見♪」





そう言って蜜君は、

もうひと口頬張った。





その隣りで‥

鳳君がどす黒いオーラを漂わせてる事には‥

蜜君、

まだ気付いてないみたい‥。

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