《MUMEI》 「ほんまにむっちゃ凄い雨やんなぁ──」 「あの‥ほんとに‥いいんですか‥?」 「大丈夫や、こないな天気の中誰もいーひんて」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「不安なんか?」 「ぃぇ‥」 何だか、 緊張して仕方ない。 先生の車の、 助手席に座ってる‥ それだけで‥ 物凄くドキドキする。 「そや──誕生日もうすぐやろ?」 「ぇ」 「楽しみにしとってな」 「ぇ、あの‥眞野っち──」 「どないかしたん?」 「本当に──」 「当たり前やん。お前の誕生日やねんから。──な?」 前へ |次へ |
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