《MUMEI》

静まり返る部屋…
 
雅治「…」
 
俺は老人を見ていた
 
老人「やれやれ…ゆっくり病気も出来んな…」
 
「……」
 
「わしの留守中、面倒をかけて、すまんのう…」
 
「このまま、見過ごす訳にもいかんのじゃ…」
 
「……」
 
「雅治、…お主は、血判書を用いて、どうするつもりじゃ?」
 
雅治「…どうもこうもない …」
 
公安部長「おい、口を謹ま んか…」
 
公安部長、鹿島をチラッと見てから、老人に向き直り 
雅治「特権階級だか、何だ か、しらんが、少し、お となしくなってもらわな いとな」
 
公安部長「おい…お前…」 
公安部長を無視して
 
雅治「政治は政治家、投資 は、投資家……おのおの 立場があるだろうが、出 過ぎた奴らが居ると、迷 惑な奴らが出て来る…」 
雅治「俺は、あんたらに、 興味はない、降り掛かる 火の粉を払うだけだ」
 
老人「わしらを、脅し、日 本を好きにできるのだぞ 」
 
雅治「祭(政治)に興味はな いし、特別な権力も、必 要ない」
 「が、…ケジメはつけさ せてもらう…」
 
 「何人も、…殺されたん だ……」
 
老人「復讐か?」
 
雅治「いや、ケジメだ」
 
………
 
老人「鹿島に、全てをまか せたら、どうじゃ」
 
雅治「悪いが、他人には、 任せられないな」
 
老人「…どうする、つもり じゃ」
 
雅治「全ての根源を…無く す」
 
老人「全てとは…」
 
雅治「特権階級の爺さん共 には、おとなしくなって 頂く…」
 「…悪魔の薬は、絶滅さ せる…」
 
 「その後…血判書は、… 処分する…」
 
 「争いの火種は、要らな い!」
 
老人「…そうか……」
 
……
 
永い、沈黙、……
 
獅子脅しの、音だけが、響いていた
 
 
 
老人「雅治、………わしと 、約束せんか?」
 
雅治「約束?…」
 
老人「特権階級と、お前は 言うが、ただの金持ちの 集まりじゃ……」
 
 「祭事(政治)に、口を出 させなくしよう」
 
 「わしが、約束しよう」 
 「雅治、…お前も、全て が終わったら、…根源を 処分し、再び争いが起き る事なきよう、してくれ るか?…」
 
雅治「…誰かに、言われて するのではない…」
 「元より、そのつもりだ …」
 
老人「うむ、それで、よか ろう……」
 
………
 
老人「鹿島、…雅治を頼み ましたぞ」
 
公安部長「は、はい」
 
老人「茜を呼んでくれ」
 
執事「かしこまりました」 
 
程なくして、水無月が現れた

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