《MUMEI》

猪俣はスイッチを落とすと同時に、勢いよく仮眠室のドアを開けて飛び出した!



突如、事務所の灯かりが消え、闇に眼を慣らしていない侵入者の視界を奪った。



『なんだ!!?』



猪俣は素早く初弾を装填し、うろたえる声のする方へ向けてトリガーを引いた!



ガンガンガンガンガンガンッ!!!



耳をつん裂くような発射音とともに、M9のバレルが火を吹く!



『ギャッ!!…うぐッ!!』



猪俣は声色の異なる3人の男の悲鳴を確かめると、素早く事務机の影に隠れた。

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