《MUMEI》

侵入者達は、猪俣が発砲した場所めがけて銃弾を浴びせかけた!



しかし、猪俣は既に其所には居なかった。



猪俣は闇の中から手を伸ばし、傍らに在った麻雀卓の上から牌を一掴みすると、事務所の反対側へと投げつけた。



カランッ!カラッ!…



暗がりに、麻雀牌が何かに当たる音が響く。



『其所か!!!』



パンパンッパンパンッ!!



侵入者達は、音がした方へ向けて一斉に発砲した。



猪俣は、間抜けな侵入者達の斜め後方から銃を構えた。



そして…

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