《MUMEI》
大人数で昼食
「お、俺は祐也を信じてたからな」

「一番疑ってたくせに」


昼休み、俺の机に一番先にやってきた守に、後からきた真司が鋭いツッコミを入れた。


「お〜い、祐也!」

「な… に!?」


(何でそんなに人数多いんだよ)


廊下から聞こえた祐の声に反応し、そちらを見ると


いつもの祐と葛西先輩


たまにの頼


最近来る吉野


の、他に


希先輩・厳・松本・石川がいた。


「そんなに教室入れないんだけど」

「あ、じゃあ志貴は俺と二人で…」

「どうする?祐也?」

「どうするって言われても…」


志貴が拓磨を無視するのはいつもの事なので、俺は普通に答えた。


「大丈夫!場所はキープしたから、行くぞ!」


祐が教室に入ってきて、俺の腕を掴んだ。


その時


「私達も一緒に行っていい?」


声をかけてきたのは瀬川だった。


隣にいる渡辺は、無言でうつ向いていた。


「…どうする? 祐也。俺は別にいいよ」

「俺も、別に」


(今更二人増えても変わらないし)


「じゃ、改めて出発!」


そして、俺達は祐と石川の所属する料理部が使う家庭科室に移動した。

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