《MUMEI》
大人しく待ってろ
…魔力って…本当に
君は魔王なの?
呆然としている僕に
モモンガは囁く。

《ラルムよ、お前の
胸の噛み傷が消える
前に魔女を倒すから
大人しく待っていろ
!浮気するなよ?》


…はい?待ってろ?
浮気って…何処まで
本気で信じれば良い
のだろう?


《さあ!風を呼んで
くれ!》


『あ…はい!
では…ヴィザードの
使役にて我が命じる
風よ!我の元へ…そ
して、遥か魔王宮へ
とモモンガの身を運
べ!』

呪文を唱えながら魔
方陣を両手から紡ぎ
出す。


ヒュゥ…ヒュゥ…ヒュゥル
ヒュウヒュウ…

魔方陣の中から風が
飛び出し段々強く吹
き始める。


ビュンビュン…


『呼べた?…やった
成功だ!何年振りだ
ろう…
ありがとう!モモン
ガ君のお陰だよ!』


肩のモモンガを手の
平に乗せてお礼を言
いながら〜魔方陣の
中へ移動する。


《すまぬな、ラルム
では〜行ってくる》


『モモンガ君…いや
魔王様、お気をつけ
て…』

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