《MUMEI》 修練終了「狩月〜そろそろ休憩にしようよ〜」 バンプの声が修練場に響く。 「うわぁぁああああああ〜・・・」 ズシャァァ・・・・・ドテッ。 その声に応じるようにバンプの側へと瞬動を使う狩月。結果は・・・一応止まったが勢いがつき過ぎコケた。 「少しは・・コツが掴めたのかな?」 止まり方を教えてから、しばらくは力の加減がわからず、逆方向へ飛んでいったり、発動のタイミングがつかめず、一歩も動かずに終わったり・・練習すること1時間、ようやく10回に3回程度はちゃんと止まれるようになった。ただし、止まりきれず、横滑りしたりするが・・・ 「いたた・・う〜ん・・やっぱりうまく止まれない・・」 魔力を足に収束させ、手順をぶつぶつと呟いている。 「本当に熱心だね。でも、休憩も大事。と言うより、そろそろ街戻らないと・・結構な時間だよ。」 バンプの声に我に返り、時計を見る。 「10時47分・・・・いつの間に。」 「夕飯を食べ終わったのが、確か7時半過ぎだったはずだから・・・3時間近く練習してたことになるね。」 バンプが笑いながら座り込む。その横に狩月も座る。 「すみません、3時間も・・」 軽く頭を下げると、 「気にしなくていいよ。僕も、基礎練習になったし。何より、楽しかったからね。」 ニコニコと笑いながら、尻尾もパタパタ。 そうですか・・と頷き、ふぅと息をつく。 「バンプ〜〜そろそろ終わりにしないと時間やばくない?」 彩詩たちが戻って来た。 「そうだね。狩月を送らないといけないしね。」 「んじゃ行こうか狩月。式夜、バンプ、お疲れ様〜」 ひらひらと手を振る。 「お疲れ様でした。」 ペコリと一礼して、修練場を後にする式夜。 「お疲れ〜」 その場で大の字に寝そべるバンプ。 「さ、行くよ。」 「あ、はい。」 彩詩に続き修練場を後にする。 前へ |次へ |
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