《MUMEI》

A常務「えー、我々はこの一社とだけ取引を行っている訳ではございません。


当然ながら他にも多くの取引先を抱えております。


ですので仮にT物産が実体の無い会社であったとしても、我々には到底感知しようが無い事柄でございます。」



A常務は苦し紛れの言い逃れで誤魔化そうとしたが、敏腕記者は追及の手を緩めようとしない――…!



記者B「しかし取引記録には、ちゃんとT物産の社名があったんですよね?


気付かないで済まされる問題ではないと思いますがねぇ…。」



おむすび顔の記者の追及に便乗するように、他の記者達が一斉に声を荒げはじめる。



記者達「おかしいじゃないですか!?」


記者達「何か隠してらっしゃるのではありませんか!?」


記者達「調べればすぐに分かることですよ!」

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