《MUMEI》
先客
「ぇ──」





厄介になるって──

どういう意味だろう?





「しずく──この部屋で暮らすって事?」

“ぁぁ。見つかってしまった以上──もう隠れる必要もあるまい”

「ぇ、でも‥」

“何、ただ食料と水を恵んでさえくれれば良いのだ。それに私には、お前の願いを叶えるという務めがあるからな”





最後の一枚を頬張って、

しずくは、

ふぅっと溜め息をついた。





“しかし──お前は珍しい人間だな──”

「ぇ?」

“私を見ても追い出そうとすらせん”

「だってしずくは──ずっとここに住んでたんでしょ?」

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