《MUMEI》

「そや、昼まだやろ? 一緒に食べへんか?」

「ぁ‥はいっ、じゃあ‥」





ご一緒させて頂きます──。





「オレなぁ」

「?」

「初めお前の事見た時──何て可哀相な子なんやろて──」

「ぇ」

「いじめられて、泣いて、目ぇ腫らして──」

「『うさぎ』──」

「ん?」

「あの時先生──私の事、うさぎみたいって」

「ぁ──あれはやな、ただ──」

「私──うさぎのままでいいですか」

「?」

「うさぎのままで──泣き虫なままでいいですか?」

「──オレは、どんなお前かて大好きやで」

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