《MUMEI》

「どんな私‥でも‥?」

「そや。泣いとるお前も──笑っとるお前も──一生懸命なお前も」

「眞野っちは──この学校に来て良かったですか」

「当たり前やん」





先生は私の頭に手を置いて、

にぱっ、

と笑う。





「ここに来ーひんかったら、お前とは会われんかったかも知れんし」

「───────」

「そやから──オレ──」





先生は、

言葉を探してる。





「何て言うたらええんやろ」

「──ふふっ」

「?」

「楽しいですね」

「──ぇ、そか?」

「楽しいですよ」

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