《MUMEI》

なんて事はない…
 
真樹と大介は、俺の会社に居た…
 
早川も、無事だ…
 
車を、少し離れた路上に停め、自分の会社を、見ていた……
やけに、懐かしく感じた… 
茜「護衛を付けてあります 、何かあれば、警察も、 、直ぐ動ける手筈になっ てます」
 
雅治「…警察…か…」
 
茜「お爺様が、復帰なされ てますから、もし、敵の 間者が居たとしても、そ うそう、行動は出来ない と、思います…」
 
雅治「…信じるしか、ない か…」
 
茜「……」
 
茜の顔が、曇る…
 
茜「信用して、頂けないの は…」

雅治「水無…じゃねぇ…」 「茜……全てを信用する のは無理だ、わかるよな …」 
 
茜「……はい…」
 
雅治「だが、全てを疑って る訳でもない…」
 「…お前も、そうだろ? 」
 
茜「……」
 
雅治「行くか…」
 
俺は、車を走らせた
 
茜「お会いにならないので すか?」
 
雅治「敵さんも、マークし てる可能性あるだろ…」 「無事が、確認できれば 、それでいい…」
 
茜「……」
 
雅治「残りのページを、取 りに行くぞ」
 
茜を見て言った
 
茜「はい」
 
 
品川にある、トランクルーム
 
荷物を預かってくれる場所だ…
 
車をホームに付け、荷物を受け取る
 
 
段ボール、5個
 
 
港北区の、倉庫に戻った時は、
まだ、夕方なのに、空は真っ暗で、雨が落ちてきてた 
雅治「荒れそうだな」
 
風が強い…
 
倉庫の奥にある、部屋に、段ボールを運び、開けた
 
茜「…何?これ?…」
 
女物の服を見て、茜が聞いた
 
雅治「遺品だよ…」
 
茜「…美樹さん、の…」
 
雅治「……」
 
美樹のスーツを手にし、カッターで、切る
 
中から、四つ折りの紙が出て来た
 
雅治「確認しろ…」
 
茜「…確かに……4ページ 、…全部あるわ」
 
雅治「燃やすぞ…」
 
茜から、受け取り、ライターで火を着けた…
 
灰皿の中で、燃えて、消える……
 
雅治「……」
 
茜「……」
 
雨音が強まってた、
外は、嵐のようだった…
 
 
 
茜「好きだったのね…」
 
雅治「…俺の中に、愛は、 無い ……」
 
茜「……そうかしら…」
 
雅治「……」
 
茜が、美樹の遺品を、見る…
 
茜「……凄い、下着ね…」 
Tバックやら、肝心な所に穴が開いた下着…
 
際どい服など…
 
茜「……これ…」
 
茜が手にした、男のシンボルのオモチャ…
 
雅治「気を付けろよ…中身は、爆弾だぜ…」
 
茜「!…」
 
俺は、根元のカバーを捲り、中身を取り出した
 
粘着性のゴムと、黒い、プラスチックケース
 
茜「…」
 
雅治「外身は、やるよ」
 
茜の前に、投げた
 
茜「い、いらないわよ…」 
目を反らす、茜だった

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