《MUMEI》

──楽しい。





先生がいるだけで。





先生が笑っていると、

もっと楽しい。





「──オレも同じや」

「眞野っちも‥?」

「楽しない訳あらへんやん」

「私‥眞野っちみたいに明るくないですよ?」

「それはちゃうと思うで?」

「どうしてですか?」

「お前はただ──みんなよりちょっと照れ屋なだけやねんから」

「‥そう、ですか?」





喋るのが苦手で、

ずっと──

周りからは暗い≠チて思われてた。





でも先生は、

普通に私に接してくれた。





みんなに接するのと、

同じように。

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