《MUMEI》

「陸の敵はあたしの敵…気をつけることね。」

えっと…ボクも気をつけたほうがいいかな…。空くんのためにも。

「陸はいいの♪あんなケダモノに気使う必要なんてないわ!」

あの…ボクら一応幼なじみだからさ、もっと仲良くした方がいいんじゃないかなーなんて「陸はあたしが嫌いに…」…またそれかい。

「あ、そーいやさ。怜さんから連絡きたぜ。友達に会わせたいから時間作れってよ。」

空くん…きっと君の体は不死身なんだね?ね?…っとそれはおいといて。

「時間はあるけど…ボクこっから動けないよ、あと一週間。」

「あたしも毎日陸を食べ…お世話しにいくから無理!」

…海さん、あなたはきっと体の60%が性欲でできてるんですね。

「わかってるなら話は早いわ…ね?」

いやボク病人だよ?てか空くんの前でスカートめくったら…ぶしゅう!!

「あぁっ、陸が血まみれに!?か、看護婦さーん!!」

「ナースコール使えよ、くまさアベシッ!?」

海もだけどさ、空くんもこりないよね…。

―――――――――




「全くあなた達は病院をなんだと思ってるんですか!?お友達は患者……」


「ふぇぇ…怖いよこの人…。」

「いや、なんつーか、多分海が悪…いや全部オレの責任ですすいません謝りますからその拳しまってぇ!?」

…きっとこの二人看護婦さんの話聞いてないな。ほら、看護婦さん青筋浮いてるもん。

「次言ったら確実に仕留めてあげるから覚悟…ハッ!?あ、あの看護婦さんこれはその違うんですこいつが…その…ゴメンなさいぃ…。」

あ、あの海が泣きながら謝ってるぅ!?ついに魔王破れたり!?看護婦さん強すぎるぅ!!

「あたし陸でも許せないときは許せ…すいません静かにしますぅ…。」

…ナースコール確保しとこ。ボクやっと入院生活安泰になりそうな気がしてきた…。こんなに嬉しいの高校合格の時以来かな。

「えっと、いろいろあってだいぶ話それちまったが…2人ともここにいるんだよな?」

「いるよ!あ、でも入るときは空気読んでよね?営んでるときは入ってきちゃ「う、海!?」…我慢は無理よ?」

…だ、だめだこりゃ。

「えーと…んじゃとりあえず明日オレが連れてくっから。連絡入れるから出ろよ?」

「頑張るー♪」

だからここ病院なんだってば。ホテルと勘違いしてるよ絶対…。

「「はぁ…。」」

「なんで溜め息なのよー!」

…ここまでくると尊敬だね、うん。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫