《MUMEI》
ショウタイム
アラタは心が踊る。

 嬉しいという気持ちが充満していた。


「……終わった?」
小さな声で叢へ入る。
靴で何かを踏んだ。


「………ぅう」
呻き声。覆面をしている。

   背筋が凍った。




 木に寄り掛かる陰

「待ってやったのに、遅い」自己中を吐いた口から煙草の煙が立ち上る。
摘むように捨てた。


 私刑って言ったのに。
全滅している。

―――――――――嘘だ。この人数、一人で?

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