《MUMEI》

朝食を済ませた後
 
茜が定時連絡をしてた
 
雅治「ノートの処分…報告 しないのか?」
 
茜「…うん、そうね…」
 「まだ、できないわね」 
雅治「?」
 
茜「私は、お爺様しか、信 じてないの、だから、様 子見てからね…」
 
雅治「…」
 
茜「何?」
 
雅治「いや、以前と、何か 違うなって」
 
茜「貴方を、見て、学んだ のよ」
 
雅治「…」
 
茜「久保田が裏切ると、知 ってたんでしょ」
 
雅治「知ってた訳じゃない 、可能性の問題だよ…」 
茜「でたらめな人だけど、 結果に、結びつくから不 思議…」
 
雅治「でたらめ…」
 
茜「ハッタリも、そうだけ ど、何が、本当で、どれ が、嘘かわからないんで すもの……」
 
雅治「組織を持たない俺が 、でかい敵と戦うには、 相手の予想を、遥かに超 えた行動じゃなきゃ、ダ メなんだよ」
 
茜「プラスチック爆弾は、 大介さんのお手製でしょ ?」
 
雅治「…知ってたのか?」 
茜「調べたの、拳銃は?」 「どこから?」
 
雅治「…」
 
茜「大丈夫よ、誰にも報告 してないから…」
 「箱根は、大介さんの生 家でしょ 」
 
雅治「よく、調べたね」
 
茜「うん、興味あったから 、調べたの」
 「迷惑?…調べられると 」
 
雅治「まぁ、いいさ、…」 「…ん!……」
 「だからか…大介達に、 護衛を…」
 
茜「まぁね…、私が、調べ られたって事は、…」
 
雅治「…そうだな…」
 
茜「…」
 
雅治「拳銃は、村上の形見 だ……村上が、死ぬ前に 、俺に送ってきたんだ… …必要になるって、事だ ったんだろうな…」
 
茜「……」
 
雅治「着いたぞ、」
 「茜、ジーンズと、スニ ーカーを買え、着替えも な」
 
茜「…先に、トイレ…」
 
雅治「調子悪いのか?」
 「裸で寝たからな、…」 
茜「…違うわよ……」
 「まだ、貴方が出てくる の…」
 
雅治「…先に下着買えよ」 
茜「先にトイレよ」 
 
明るく、笑顔で言う、茜だった
 
 
 
倉庫に戻ったのは昼過ぎだった
 
茜「お風呂があればいいの にね」
 
雅治「夜には、ここを出る ちょっと我慢してくれ」 
茜「…うん…どこへ?」
 
雅治「これを見てくれ」
 
パソコン画面を、茜に見せた
 
雅治「暗号を、解読したら 、鎌倉だった…」
 「そこで、行き詰まった んだ…」
 
茜「……完成品の、ありか ね…」
 
茜がデータを確認する
 
 
茜「確かに、鎌倉ね…」
 
雅治「…わかるのか?」
 
茜「えぇ…何で?」
 
俺が何ヵ月もかかった、暗号を……
 
茜「あぁ、そっか、答えを 知って、逆に求めたから ……」
 
雅治「いや、それでも、凄 いよ…」
 
茜「鎌倉行くのは、危険す ぎるわよ…」
 
雅治「わかってる…」
 
茜「考えて、みましょう、 部屋の作りとか、何でも いいから、話してみて」 
俺は、一通り話した
 
 
 
茜「…そう……お母様…… 幽閉されて…」
 
雅治「昔話しだよ…」
 「それより、何か、ヒン トになったか?」
 
茜「ノートも、お母様から でしょ……きっと、完成 品も、同じだと思うけど …さらに、暗号化されて るんだと、思うわ…」
 
雅治「俺も、そう思う…」 
茜「…少し、頭、休めまし ょう…」
 「コーヒーでも入れるわ ね」
 
いつの間にか、外は暗く、夜になっていた……
 

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