《MUMEI》
「いっつも見るたんび…違うのつけてんのに…」
耳の軟骨を舌先でなぞり、耳たぶをピアスごと唇に挟む。
「ン、…、そんな余裕なかった…、秀幸意外と見てんだな。アクセまで見てねーと思ってた」
「全部見てるさ、余すとこなく…」
「駄目だよ、佐伯さん戻って……ン…」
頭を引き寄せて唇を深く重ねる。
裕斗は言葉とは裏腹に何の抵抗もなく、それどころか自分から舌を絡ませてきた。
少しだけで唇を離し、また角度を変えて唇に吸い付く。
裕斗は横に向けていた体を俺に向けて深いキスに積極的に応じてきた。
裕斗の、床に着いたままの手の平を中指でつっつくと、裕斗はそれに答えて俺の首に腕を回してきた。
「ン、もう……ン…ダメ…」
「裕斗…、寂しかった…」
「ほんと?」
「当たり前だろ、何度さらいに行きたかったかしれねえ」
「でも、ダメ…」
「どうして…」
張りのある尻を撫で回しながら首筋の匂いを嗅ぐ。
「なーもう我が儘言いてーよ、なあ。もう限界、限界、限界げんかいだっちゅ〜んだよ〜、
なあ裕ちゃ〜ん甘えたいっ!
俺は裕斗に甘えたいんだよお〜ッ!」
ドサッ!
「あん〜!もうひでゆきぃっ!」
クッションに頭を乗せる様に床に押し倒す。
そして一気にシャツをおもいきり捲くり上げると、見慣れた薄いピンク色の乳首が現れた。
「パパのおっぱいの前に赤ちゃんのおっぱいから…」
「あ〜んもう訳わかんねーって!…ァツン!かじっちゃやだってばぁ!あ〜ん…」
前歯で小刻みに噛んでやると裕斗から力が抜け落ちる。
もう片方の乳首を指先で小さく擽ると、裕斗はハッと呼吸を止め、ゆっくりと細く息を吐きながら小刻みに体を震わせた。
此処まで感じ易い体に仕込んだのは俺だ。
俺から離れられない様に、裕斗のイイとこ皆見つけて他も引き出して…
「でもダメ!秀幸やめてっ!」
「もうフニャフニャに可愛くなってるのにダメはないだろ?裕ちゃんの肌、すべすべで気持ちイイなあ〜」
裕斗の薄い胸板に甘えん坊丸出しで頬ずりする
「ヒゲ痛いって〜!秀幸のヒゲ紙やすりみたいっ!肌削れちゃうよ〜!」
「も〜すべすべ
あ〜もう裕ちゃん裕ちゃんゆうちゃ〜ん」
「なー秀幸、お前はいっつもそんな感じなのか?」
「は?何だよ佐伯!さえき……佐伯………あ……」
ガバリと体を起こし後ろを振り返ると、
中腰でニヤつきながら俺らを見る佐伯が居て…
「だからダメだって言ってるのにー」
裕斗もむくりと起きあがった。
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