《MUMEI》
なんで僕が?
『それでね…』
母さんが後ろから声
を掛けた。


『え?何…母さん』


『海里…美海の代わ
りに花音になってく
れない?』


『………』
予想外の言葉に…リ
アクション出来ない
僕。


暫くして……
『うええぇぇーーっ
!!!!!!!!』


『な、ななななにを
言ってるんですか?
僕には、む、むむむ
無理です。はい…』


『でもね?このまま
じゃ星影プロも我が
家も路頭に迷うわよ


多額の借金があなた
を襲うわよ?あなた
一生働いても貧乏よ
?』


『うっ……それは…
嫌だ…』


『だからね、海里く
ん私達も協力するか
ら〜美海の代わりに
花音として、連ドラ
の仕事をやってくれ
ないか?

連ドラが終了したら
〜花音を辞めても良
いから…頼む、私達
を助けると思って引
き受けてくれ!

星影プロの社員の為
にも…。君達家族の
為にも…。』

そう言って社長さん
は僕に土下座した。

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