《MUMEI》

「はぃ‥?」

「‥取ってやっから言えよ」

「ぇ、鳳君が‥?」

「そう言ってんだろ」

「でっ、でもそ‥そんな、私世話役ですしっ‥」

「いいから言え」

「‥‥‥じゃあ‥そのウサギの‥」

「‥ん」





鳳君は器用にアームを動かして、

ウサギのヌイグルミの真上に移動させた。





「‥取る時はどうやんだ」

「えっと‥、このボタンで下に下ろして‥」

「掴む時は」

「これで‥」

「‥分かった」





鳳君、

狙い通りにウサギを捕まえた。





「す‥‥‥凄ッ」

「‥ほらよ」

「ぁ‥どもっ、ありがとございますっ!」

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