《MUMEI》

「私──ちゃんと最後まで走れるようになりたいんです」

「───────」

「お願いしますっ」

「──分かった」

「ゎ──ありがとうございますっ」





ニッコリ笑うて。





碧依は早速──

グラウンドに走って行こうとする。





「ぇ、おい──今からやるんか?」

「だって──もう2週間しかないんですから」





カバンを担いで、階段を降りて行く。





「──ぁ、先生まだお仕事あるんですよね‥」

「──構へんで。グラウンド行こうや」

「いいんですか?」

「当たり前やん」

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