《MUMEI》

「‥別に礼なんかいらねぇし」





素っ気なく言って、

鳳君は‥

今度はプリクラのとこに近付いた。





「‥何すんだ、この機械」

「ぁ、これは写真取るやつで──」

「写真‥? 写真なんか撮って何が面白ぇんだよ」

「ただ写真撮るだけじゃないんです♪」

「‥?」

「写真のシールが作れちゃうんですよ♪」

「‥‥‥ふーん」

「って、ぇ、ちょっと‥スルー‥!?」

「‥‥‥俺、そういうの興味ねぇし」

「ぇ──‥」





そんなぁ‥。





「‥女っぽいのばっかだな」

「ぅ‥‥‥」





それは仕方ないっていうか‥

何というか‥。

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