《MUMEI》 鳳君によれば、 苺ちゃんは鳳君のいとこで── この近くに住んでるお嬢様‥ らしい。 にしても‥ 「お兄〜様♪」 めちゃめちゃ鳳君にベッタリなんだけど‥。 「お兄様ぁ、苺お腹空いたぁ〜」 「‥うるせぇ。もうちょっと待ってろ」 「お兄様ぁ〜」 「‥うるせぇっつってんだろ」 「〜〜〜〜〜っ‥」 苺ちゃんは、 膨れっ面になって鳳君の腕にしがみついた。 「お腹空いたお腹空いたお腹空いたぁ〜っ」 「‥頼むから黙ってくんねぇか」 「──分かったわよ‥離れればいいんでしょ?」 やっと鳳君から離れた苺ちゃん。 でも‥ 何か不機嫌になっちゃった。 前へ |次へ |
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