《MUMEI》 修道院(それにしても、同じ日本でも随分景色が違うんだな) 再びバスに乗り込んだ俺は、窓際の席に座らせてもらった。 …拓磨以外の他のメンバーに、『だって目がキラキラしてるから』と言われたが (だって珍しいものの連続なんだし) 開き直って、旅行を満喫しようと決めた。 (それに、もうすぐ春日さんに会えるし) 西洋風の珍しい建物を見ながら、俺はワクワクしていた。 そして、バスは最初の目的地である修道院についた。 ここだけは、クラス全員で見学で、後は自由行動になる。 だから、俺は見学が終わる時間を葉月さんに伝えて、ここで待ち合わせをする予定になっていた。 「本物のシスター、いるかな?」 「あんまり鼻の下伸ばしてると、彼女に報告するわよ」 テンションが上がり過ぎている守に、志貴が注意した。 「「そうそう」」 他の女子二人と、『彼女』という言葉に守は固まったが 「入り口に誰かいるぞ」 「シスター?」 真司の一言に、守はまた復活した。 入り口にいる黒い服の女性は、担任と話していた。 最後尾にいる俺達が、俺がその女性の正体に気付いたのはその後すぐの事だった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |