《MUMEI》

トサッ…
ケインに引き寄せら
れ気が付けばベッド
に組み敷かれていた。


『え?』


ケインは、ジェルマ
に顔を近付けて耳元
に囁いた。


『ジェルマ?俺様の
頼みは…お前だ。』


ケインの低く響く声
にゾクリとしながら
…ジェルマはその言
葉の意味を考えた。


『え?僕?』


『そうだ!今日から
お前は〜俺様のモノ
だ!解るな?交換条
件だ。』


ジェルマの顔から血
の気が引いた。


『僕は、モノじゃな
い、人間をモノ扱い
なんて神がお許しに
ならない…。』


『フッ…悪いな、ジ
ェルマ〜俺様は神を
信じない、諦めろ…』


ジェルマの細い顎を
掴んで、荒々しく唇
を重ねて来た。


『ん…やっ…だ…』

必死に逃れようとす
る唇を、何度も塞が
れて…息が出来なく
なる。

『はっ…はーっ…ん
っうっ…』

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