《MUMEI》

『ラント修道師様
ありがとうござい
ます。』

まだ振らつく身体で
ラント修道師の手を
取りケインから逃れ
たジェルマ。


『大変な目に合った
ね、もう大丈夫です
よ。』


『はい、ラント修道師様。』


そんな二人の会話を
面白そうに聞いてい
るケインだった。


『ケイン?何がおかしいのですか?』

ラント修道師が尋ねた。


『フッ…別に?さあ
老いぼれの処に連れ
て行くんだろ?早く
しろよ!』

と、ふてぶてしく
呟く。


『ジェルマ修道士
あなたは、皆の所
へお行きなさい。』


『はい、ラント修道
師様。』

チラリとケインを見ながら、階段を上に登って行った。


『さあ〜ケイン、行きましょうか?』


『フン…』


ケインとラント修道師は、大修道師長の部屋へと向かった。

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