《MUMEI》
墜ちた修道士
『赤くなってる…』
手首を見つめてジェ
ルマは呟いた。


ケインに強く握られ
た両の手首…

…オレのモノだ…

ケインの声が頭に
響く。

違う…僕はモノなん
かじゃない…

だけど…
あの射す様な瞳に見
つめられると…抗え
ない自分がいて、熱
い唇を受け入れてし
まった…


初めから~僕は解っ
ていたのかもしれな
い…

あの人、ケインを本
気で拒めない事を…


8年…長く傍に居す
ぎた結果か?
彼との会話を楽しむ
様になったのはいつ
の頃だったろうか?

罪人の彼なのに…何
故か信じられる感じ
がした。

確かに冷酷な一面も
持っていたけれど…

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫