《MUMEI》

バサバサバサ…
運良く?茂みに落ち
たので擦り傷で済ん
だ。

『ケイン…また僕を
庇って〜あなたは…
バカだ!』


『ジェルマ〜命の恩
人に向かって…フッ
まあ良い。さっ行く
ぞ!馬に乗れ。』


『何を…僕は大修道
師長様の所へ行かな
ければ… 』

走り出したジェルマ
に溜め息を吐き見詰
めるケイン。

おもむろに馬に飛び
乗り〜走るジェルマ
の背後に近付き…

フワリ…
馬上から手を伸ばし
ジェルマの細い腰を
抱き上げた。

『ちょっ…ケイン!
僕を下ろし…て』


『黙ってないと〜舌
を噛むぞ。』


そのまま胸に抱き修
道院の門を目指して
走り抜けた。


『あ…ケイン、止ま
って〜僕は修道院か
ら離れる訳には…』


『ジェルマ…諦めろ
!お前は…オレの者
になったんだ!』


『まだ…そんな事を
言って〜大修道師長
様が毒を飲まれたら
しいのだ、お命は無
事なのだろうか?』


…じーさん、騒ぎっ
てのは…服毒する事
だったのか?

全く罪を全部自分で
被る積りだったな?
最期まで食えないじ
ーさんだったぜ!

大修道師長様よお…

馬に鞭を入れながら
ケインは思っていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫